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社説

関電旧経営陣を提訴 体質改める責任の自覚を

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 原発マネーを巡る関西電力の金品受領問題で会社に損害を与えたとして、旧経営陣の民事責任が追及されることになった。

 関電はきのう、八木誠前会長ら旧経営陣5人に対して19億円余の損害賠償を求めて提訴することを決めた。

 関電は個人株主が旧経営陣を提訴するよう求めたことを受けて、外部の弁護士による調査を実施した。その結果、5人は会社に損失を与えないように注意する取締役としての義務に違反したと認定されていた。

 調査によると、原発が立地する福井県高浜町の元助役から計約3億6000万円相当の金品を受領し、それが不適切な工事発注につながり、損害を発生させた。電気料金値上げ時に削減した役員報酬を事後的に補塡(ほてん)したことが関電の社会的信頼を失墜させ、営業損失につながった。

 しかし、元助役との癒着関係は30年以上にわたり、金品を受領した元役員らは計75人にも及ぶ。今回の提訴で問題の幕引きを図れるものではない。

 利用者の不信も深刻だ。

 東日本大震災後の原発停止で経営が悪化した関電は2度も電気料金を引き上げた。役員報酬削減は負担を強いる利用者の理解を得るためだった。にもかかわらず、ひそかに減額分を埋め合わせた。

 不誠実な姿勢に反発した利用者が他の電力会社に乗り換える動きも広がっている。

 インフラを担う公益企業でありながら、不正やなれ合い経営が横行してきた。問題は法令順守を軽視する企業体質にある。

 関電は今月の株主総会後に会長として経団連会長を務めた榊原定征(さだゆき)氏を迎える。役員の指名や報酬を社外取締役を中心とする委員会で決める仕組みも導入する。ガバナンス(企業統治)の強化が狙いという。

 ただ、榊原氏は東京で公職があるため非常勤だ。関電改革をどこまで徹底できるか、疑問視する声が早くも出ている。

 第三者委員会は3月に公表した金品受領問題の報告書で「関電の内向き体質を是正するには忍耐を要する」と強調した。現経営陣は企業体質を抜本的に改める責任を自覚すべきだ。

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