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平松 洋子・評『タネの未来 僕が15歳でタネの会社を起業したわけ』小林宙・著

◆『タネの未来 僕が15歳でタネの会社を起業したわけ』小林宙・著(家の光協会/税別1600円)

 農林水産省が目指す種苗法改正案の成立が、今国会ではいったん見送られる気配が濃厚だ(六月八日現在)。野党共同会派や市民団体の反対、慎重論が大きく、SNS上でも抗議の声が高まっている。

 ずっともやもやしたままだ。今回の法改正の主軸は、タネの育成者の知的財産の「保護」、農家の自家増殖に関する「規制」、この二本柱。知的財産の権利保護はもちろん重要だが、いっぽう自家増殖についての規制は農家の権利を阻(はば)む可能性があり、しかし、当事者である農家の声が伝わっているとはいえず、実情を把握しないまま、議論は尽くされていない。すでに2018年、戦後から六十六年のあいだ国による米や麦、大豆の安定供給を義務づけてきた種子法が廃止され、現政府が民間の種子ビジネス参入を推し進める思惑が見え隠れする。

 タネの権利は、私たちの食料の主権の大もとだ。この原点が崩れれば食と農の将来を手放すことになってしまうのだから、タネから目が離せない。

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