新型コロナウイルスによる緊急事態宣言が解除された後も、文化・芸術の担い手の間では、今後の活動について手探りが続く。国家としていち早くアーティスト支援の基本姿勢を打ち出したドイツのベルリンで暮らすピアニスト、久末航(わたる)(25)に、現地の状況についてEメールで話を聞いた。
久末は滋賀・膳所高から独フライブルク音楽大に進んだ。2015年リヨン国際ピアノコンクール1位。17年ミュンヘン国際音楽コンクールで3位と委嘱作品特別賞。現在はベルリン芸術大大学院に在学し、演奏活動を続けているが、3月以降にドイツで予定していたコンサートはほぼ全てが中止となった。
ドイツのグリュッタース文化相は早い段階で「文化はぜいたく品ではない。生命の維持に必要不可欠な存在だ」と表明した。文化・芸術活動を含む中小・零細事業者への支援の仕組みは連邦州ごとに異なるが、久末の住むベルリン州は、すぐに助成を決定。「申請完了から助成を受けるまでに要する時間は3日以内と驚くほど早いものだった」という。
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