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風景を歩く

滝の拝へ行く 伝説生んだ奇岩群 /和歌山

欄干にかかる、どこか素朴な滝の拝の看板=和歌山県古座川町小川で

 新宮市出身の小説家、中上健次は唯一の記録作品『紀州 木の国・根の国物語』の中で、古座川のながめは「可視の風景」と書いている。人間の許容をこえない川幅であり、奇岩怪石であって、「ここで自然は“自然”という言葉の中に過不足なくおさまる」というのである。

 名所旧跡に関心はないという中上が、古座川支流の小川(こがわ)をさかのぼってまで、ここ滝(たき)の拝(はい)(古座川町小川)まで来たとは思えないが、もしそうだとしたらこの景観をどう記しただろう。

 畝(うね)状のぬめり気のある岩盤が、200メートルにわたって川原を覆い尽くしており、その感触は見るからに硬そうである。畝の間には甌穴(おうけつ)(ポットホール)とよばれる無数の穴がうがたれていて、様々な形状の芸術的な美しさから、多くの伝説が生まれた。

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