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社説

コロナ下の都知事選 巨大都市リスクの論戦を

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 東京都知事選がきょう告示され、7月5日の投開票に向け論戦が始まる。

 新型コロナウイルスの影響が続く中での選挙戦だ。各候補者は当面の対策だけでなく、コロナ後の首都像を示してほしい。

 コロナは人と経済が集中する巨大都市の脆弱(ぜいじゃく)性を浮かび上がらせた。国内の感染者約1万7000人のうち、東京の感染者は約5600人を占め、全体の3割を超える。

 再選を目指す小池百合子知事は米疾病対策センター(CDC)の東京版の創設を表明した。感染症対策を充実させる一方、「東京は世界の経済の中心」と強調し、東京一極集中の是正には力点を置いていない。

 これに対し、元熊本県副知事の小野泰輔氏は隣県と連携し、都心の過密を緩和するサテライト都市整備構想を掲げる。

 元日弁連会長の宇都宮健児氏は経済性より命を守ることの大切さを訴える。れいわ新選組の山本太郎代表は地方債を発行して全都民に10万円を給付するなど、貧困対策に力を注ぐ考えだ。

 地方が過疎化で苦しむ中、東京は官庁や大企業が集まり人口が増え続けてきた。1400万人が暮らす東京にはコロナ対策だけでなく、多くの課題が山積する。

 30年以内に70%程度の確率で起きると想定される首都直下地震への備えは急がれる。大きな被害が懸念される木造住宅密集地域は、耐震化などの防災対策が必要だ。自助や共助の取り組みも忘れてはならない。

 急速に進む高齢化への対応も求められる。2035年には推計で都民の4人に1人が高齢者となり、その数は約350万人に達する。需要が増える介護の人材育成や受け皿の整備を着実に進めなければならない。

 東京オリンピックも争点だ。小池氏は簡素化して来夏の開催を主張するが、山本氏は中止すべきだとの考えだ。小野氏や、NHKから国民を守る党の立花孝志党首は、24年への延期に言及する。

 コロナ禍は人々の暮らしを大きく変えた。リスクに強い首都づくりにどう取り組んでいくのか。各候補者は具体的な政策を示し、議論を尽くしてほしい。

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