シューズを通じて伝わる陸上トラックの感触に、胸の高鳴りが収まらなかった。6月上旬、前橋市の王山運動場での約1カ月半ぶりとなる疾走。東京パラリンピックの陸上(視覚障害)代表に内定している唐沢剣也(25)=群馬県社会福祉事業団=は「気持ちよく走れた。戻ってきたなという思い」と話し、汗をぬぐった。だが、障害者アスリートの練習が軌道に乗るためには、数々の障壁が残る。
中でも視覚障害を持つ選手たちには影響が大きい。その理由は、伴走者の存在にある。互いにロープを握る選手と伴走者の距離は約50センチと近く、選手への指示も声が頼りになるためマスク着用が難しい。加えて、唐沢を支える約10人の伴走者はすべてボランティア。医療従事者や営業職など不特定多数と接触する職業の人も多く、星野和昭コーチ(38)は「伴走は濃厚接触にならざるを得ない。万が一、選手が肺炎になれば心肺機能…
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