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戦禍で中断、1946年に再開したプロ野球 95歳元阪急投手が体験した激動

阪急入団直後の今西錬太郎さん=1946年(今西錬太郎さん提供)

 新型コロナウイルスの感染拡大による約3カ月の延期期間を経て、19日に国内スポーツの先陣を切ってプロ野球が開幕する。待ちわびた球音がいよいよ戻ってくるが、今回より長い間、プロ野球が途絶えた時期がある。戦禍の広がりと戦後の混乱で、1944年9月から46年3月までリーグ戦が中断した。阪急(現オリックス)などで主力投手として活躍した今西錬太郎さん(95)=東京都中野区=は、再開当時を知る数少ない元プロ野球選手だ。

 46年6月20日、今西さんは東京・後楽園球場でプロ初先発のマウンドに立った。74年前だが、今も鮮明に記憶しているという。セネタース(現日本ハム)とのデーゲーム。緊張で足が震える中、「無我夢中で投げた」。後に「赤バット」の川上哲治(元巨人)と並び、「青バット」と呼ばれた大打者・大下弘からソロ本塁打を浴び、「ライトの観覧席にカーンと。それは素晴らしい打球でね」。ただ、失点はそれだけ。6―1で完投勝利を収め、「これが、プロの投手の第一歩でした」。

 大阪で生まれ育ち、浪華商(現大体大浪商高)のエースを張った。甲子園にこそ手が届かなかったが、大阪ではちょっと知られた存在だった。それでも、当時「職業野球」と呼ばれたプロ野球の世界に憧れることはなかった。戦況が激しさを増すとともに「野球をやっているだけで『国賊』だと言われた」。身長168センチと小柄なため、「プロでは通用しない」とも考えていた。卒業後の43年、日本製鉄に入社し1年ほど工場に勤務した後、44年に陸軍に入隊した。

 現在の茨城県鉾田市の海岸沿いに派遣され、本土決戦に向け「たこつぼ…

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