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長い歴史、特徴ある地形から、多彩な文化遺産を有する和歌山。後世に受け継ぐ貴重な「輝く宝」を紹介し、人々の営みを探っていきます。

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きのくにの宝/3 沖ノ島北方海底遺跡(和歌山市) 陶磁器、交易知る糸口に /和歌山

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淡嶋神社に納められていた、海から引き揚げられたとされる陶磁器。貝殻などが付着している=和歌山市で、最上聡撮影
淡嶋神社に納められていた、海から引き揚げられたとされる陶磁器。貝殻などが付着している=和歌山市で、最上聡撮影

 “沈没船のお宝”といえば冒険物語の定番だが、考古学の世界でも沈没船とその遺物は近年、注目がとみに高まっている重要な“タイムカプセル”だ。

 紀淡海峡に位置する和歌山市の無人島群・友ケ島。その一つ、沖ノ島沖で漁師の底引き網漁によって引き揚げられたとされる陶磁器類が、同市加太の淡嶋神社に納められてきた。「海揚がりの品」として珍重されてきたという。

 和歌山市教委などによると、海上交通において友ケ島付近は、中世ならば堺、近世ならば大坂という大商業都市に向かう要衝だった。室町時代の日明貿易の交易船、江戸時代の物流を担った船が不幸にも海の底に沈み、積み荷の陶磁器類が漁師の網にかかったと推測される。そのため、この付近は「沖ノ島(友ケ島)北方海底遺跡」と呼ばれている。

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