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2019年に春夏連続で甲子園に出場した高松商の選手たちの思いはひときわ強い。「小中学校の時からの目標で、甲子園に行くために高松商に入った。甲子園は自分にとって全てだった」。長尾和真主将(3年)は今夏の甲子園の中止が決まった時の気持ちをこう振り返り、悔しさをにじませる。【潟見雄大】
長尾主将は1年秋の県大会でベンチ入り。しかし翌春のセンバツ、夏の甲子園ではメンバーから外れ、選手として甲子園の土を踏んだことがない。同級生が大舞台で活躍する姿を見て、思いは一段と強くなった。また、2年生の時に春夏の甲子園を経験した篠原一球選手(同)も「絶対に甲子園へ帰ってくる」と誓い、土は持ち帰らなかった。悔しい思いは皆同じだ。
一方、中止となったセンバツに出場予定だった尽誠学園は、8月に甲子園で開かれることになった「センバツ交流試合」への出場が決まった。長尾健司監督は「県の独自大会でその尽誠に勝って優勝しよう」と選手たちの気持ちを切り替え、盛り上げながら練習に励んでいる。
また、強豪の高松商には大学や社会人で野球を続ける選手も多く、谷口聖弥選手(同)もその一人。進学先はまだ決まっておらず「最後の大会なので楽しんでプレーしたいが、自分のアピールもしなければいけない」と複雑な心境だ。練習中に自分のプレー動画を撮影してもらい、大学などの野球部へアピールしていくという。
伝統校でもある高松商はOBやファンからの期待も高く、県内では「勝って当たり前」というプレッシャーが選手たちにある。長尾監督は「甲子園につながらないからこそ、野球本来の楽しさを再確認できるのではないか」と期待し、「心から勝負を楽しもう」と選手たちに声をかけている。
高校野球では強豪校を中心に甲子園を絶対的な目標とするあまり、投げすぎによる故障など「勝利至上主義」がよく問題視される。今夏の独自大会は、球児だけでなく観戦する側も、競技や勝負を楽しむスポーツとしての高校野球を見つめ直すきっかけになるだろう。=つづく
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