メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

今週の本棚・話題の本

『今日のわたしは、だれ?』=伊藤亜紗

 脳と体が会話していない。右折しようとしても、情報処理の速度が車のスピードに追いつかず、気づけば交差点に出てしまっている。あるいは突然頭の中に立ち込める霧。メール作成中にキーボードが認識できなくなり、意味不明の文字列を友人に送って助けを求めている。

 不意に自分のなかで迷子になってしまうわたし。『今日のわたしは、だれ?』(ウェンディ・ミッチェル著、宇丹貴代実訳・筑摩書房・2200円)は、若年性アルツハイマー型認知症の当事者による、わたしの手元を離れていくわたしとの、美しく繊細な対話の記録だ。

 病との付き合いに一般解はない。ウェンディのケースを特徴づけるのは、シングルマザーであったことだ。二人の娘が随所でサポートしてくれるものの、今でも彼女は自宅でひとりで暮らしている。

この記事は有料記事です。

残り478文字(全文815文字)

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 岡村隆史さんが結婚 相手は一般の30代女性

  2. #排除する政治~学術会議問題を考える あそこは左翼の巣窟だけど… 反学術会議派・小林節氏が首相を糾弾する理由

  3. 鳥取県教委、部活遠征で教員83人処分 生徒をマイカーに 実態に合わずの声も

  4. 再選択2020~私の見方 東京一極集中は「けったくそ悪い」 漫才師・西川のりおさん 大阪都構想住民投票

  5. 毎日新聞に「嵐」の二宮さん iPhone広告で全国紙5紙に1人ずつ掲載

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです