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高校野球では部員数の少ない学校や受験勉強で練習時間を限られる進学校にとって、県大会を勝ち上がって甲子園に出場することは現実的に難しい。しかし、甲子園は球児たちにとって全国大会の舞台という以上にそれぞれが思い入れを持つ特別な場所だ。【潟見雄大】
部員数の少ない飯山は2019年秋の県大会を坂出工との合同チームで出場。新型コロナウイルスの影響で中止になった春の県大会も善通寺第一と合同チームを組む予定だった。現在部員は8人で、グラウンドも他の部活動と併用している。
冨山瑛祐主将(3年)にとって甲子園は小学生の頃からの憧れの舞台。しかし、チームの目標は現実的な「公式戦での1勝」だ。冨山主将は「甲子園を目指せることが幸せ。正直行くのは難しいと思うが、可能性が完全になくなってしまうのは悲しい」と語る。
夏の独自大会に出場するため、足りない選手は校内の野球経験者や他の部活動からの助っ人を探している。単独チームでの出場を目指し、上田将人監督は「最後まで笑顔で元気よく、自分たちらしく伸び伸びと戦いたい」と意気込む。
一方、県内屈指の進学校の高松では独自大会の開催が決まると、石田茂登監督が「参加せず、引退したい人は申し出てほしい」と選手たちに伝えた。他競技の全国大会が相次いで中止となり、引退を決めて受験勉強に切り替えている3年生が多いからだ。
坂上晶亮主将(同)も獣医師を目標に北海道大への進学を希望しているが、「頑張ってきた野球を中途半端にやめたら、勉強も中途半端になる」と出場を決意。結局、3年生の9人全員が独自大会への出場を決めた。森涼馬選手(同)も「独自大会で優勝すれば甲子園に行くことと同じ価値。今自分にできることを頑張るしかない」と前向きに捉える。
各校の選手たちは、変えることができない新型コロナの状況下で、夏の甲子園の中止を冷静に受け止め、今やるべきことを理解しながら、強い気持ちで独自大会へ臨む決意を固めている。甲子園だけが高校野球のすべてではないことを再確認し、前例のない夏を戦う球児たちの活躍に期待したい。=おわり
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