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藤原帰一の映画愛

その手に触れるまで 正義を信じ込んだ少年 表情通し心の闇描く

 排外主義に染まった心が開くことはあるのだろうか。いま世界で起こっている排除と暴力を見ているとリアリティーがあるどころではない問いですが、この映画はさらに胸を締めつける。染まったのが13歳の少年の心だからです。

 アメッドは、お兄さん、お姉さん、お母さんと一緒にベルギーの町に暮らす中学生。かつてはゲームが好きな普通の少年だったのに、もういっぱしのイスラム過激派。礼拝所のイマーム(導師)の言うなりで、親の言うことなんて聞く耳を持ちません。この子どうなっちゃったのと心配する母親のことはアルコール中毒扱い、お姉さんの袖のないドレスは娼婦(しょうふ)の服だなんて言い放つ。信仰と正義を発見したつもりなので、手がつけられません。

 学校ではもっと大変。放課後学級のイネス先生はアメッドにいつも目をかけてくれるんですが、おわかれの時、握手をしない。さよならはどうしたのと促されても握手を拒みます。大人のムスリムは女性に触ってはならないとイマームに教えられたからです。

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