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在宅勤務は定着するか 「成功体験」した外資系トップが見る日本企業に欠けるもの

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在宅でオンラインミーティングに参加する日本イーライリリーの社員=日本イーライリリー提供
在宅でオンラインミーティングに参加する日本イーライリリーの社員=日本イーライリリー提供

 新型コロナウイルス対策として日本でも普及し始めたテレワーク。米企業の大半は以前から導入してきたが、日本法人代表者の目にも、多くの日本人従業員が在宅勤務に居心地の悪さを感じなくなってきたように映る。欧米で広がる「新しい働き方」は、日本にも定着するのだろうか。

 「日本では向かい合うことを重視する傾向がある。オフィスで同僚と一緒にいなくてはいけないという義務感があるのではないか」。15日に在日米大使館などが主催した働き方に関するオンラインイベントで、米製薬大手イーライリリーの日本法人、シモーネ・トムセン社長が日本人従業員の意識を分析した。新型コロナの感染拡大が、意識の変化を促したという。

 同社は2月上旬、全従業員3000人が神戸市で顔を合わせる会議を予定していた。しかし「緊急事態宣言は発令されていなかったが、増加する感染者数を見て『だめだ』と判断」(トムセン氏)し、オンライン会議に切り替えた。

 3月から大半の従業員、4月からは営業職に相当する「医療情報担当者」(MR)を含む全員が、在宅勤務を開始。1~5月に従業員が顧客らに送信したメールは23万4000通に及び、直前の5カ月と比べて約2割増加した。

 トムセン氏は「バーチャルでもうまくいく成功体験をそれぞれの従業員が積み重ねた。何ができて、何ができないかを経験したことによって、全員が自信をつけることができた」と説明。「(感染の世界的な大流行の後は)対面とバーチャルを組み合わせ、必要に応じてどこでも働けるようになるだろう」と述べた。

 米ホテル大手ヒルトンの日本・韓国・ミクロネシア地区運営最高責任者、ティモシー・ソーパー氏も「米国の従業員に比べ、日本人は在宅勤務を居心地が悪く感じていたようだが、コロナ禍で理解が進んだ」と話す。

 同社の東京オフィスは2017年から在宅勤務を導入していたが、感染拡大を受け、より多くの従業員が在宅勤務を経験したことで「自宅でも働けるという安心感を覚えるようになった」。

 これらの企業で日本人従業員が比較的スムーズにテレワークに移行できたのは、既に在宅勤務制度が敷かれていたことが大きかったようだ。厚生労働省によると、18年までの企業のテレワーク導入率は▽米国85%▽英国38.2%▽ドイツ21.9%▽日本19.1%▽フランス14%――と米企業が抜きんでていた。

 一方で、東京や大阪などに…

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