メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

緊急事態を生きる

「人工呼吸器で助かる人を優先する」は「命を選ぶ差別」か 医師らの提言の波紋

新型コロナウイルスの感染者の治療にあたる医師=奈良県内の医療機関で2020年5月14日、木葉健二撮影

 人工呼吸器など救命医療に不可欠な医療資源が不足した場合にどうするか――。医師、看護師、倫理学者、弁護士らでつくる「生命・医療倫理研究会」の有志が日本で人工呼吸器を配分しなければならなくなった場合の考え方について提言を出している。新型コロナウイルスの感染爆発で医療崩壊が起きたイタリアなどでは具体的な指針が公表されているが、障害当事者などからは「命の選別が行われる」と強い懸念が示されている。感染の第2波が警戒される中で、改めて中心メンバーの竹下啓・東海大学教授に議論の背景や過程を聞いた。【上東麻子/統合デジタル取材センター】

 ――3月30日に提言を出した背景を教えてください。

 ◆3月に北米、欧州で感染が拡大する中、総合医学雑誌に人工呼吸器の配分についての論考がいくつか出ました。提言を作成したメンバーは、医療現場で起きる倫理的問題を解決するための支援を行う「倫理コンサルテーション」に関わっています。日本で人工呼吸器を含めた医療資源の配分の問題が起きた時、議論の土台となるものはありません。そのため指針となるものを作ろうと思ったのです。個別の医療機関に参照してもらうとともに…

この記事は有料記事です。

残り3585文字(全文4075文字)

上東麻子

1996年毎日新聞入社。佐賀支局、西部本社、毎日小学生新聞、東京本社くらし医療部などをへて2020年から統合デジタル取材センター。障害福祉、精神医療、差別、性暴力、「境界」に関心がある。日本新聞協会賞を受賞したキャンペーン報道「旧優生保護法を問う」取材班。共著に「強制不妊」(毎日新聞出版)。散歩とヨガ、ものづくりが好き。

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 姫路の24歳女性刺殺 容疑で36歳知人男性逮捕 生前に暴力、警察に相談

  2. ゾウの死骸に大量のプラごみ タイ当局解剖、消化器官に詰まり出血か

  3. 新潟県警 寝坊し高速で175キロ 女性警官を書類送検

  4. なぜ首相は「痛感」した責任を取らない? 安倍流処世術、軽さの原点

  5. 首相を不祥事から守れば出世できるのか 太田主計局長の財務次官内定で感じた「既視感」

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです