連載

文芸時評

毎日新聞デジタルの「文芸時評」ページです。最新のニュース、記事をまとめています。

連載一覧

文芸時評

6月 私のおすすめ 山本昭宏(神戸市外大准教授)

  • はてなブックマーク
  • メール
  • 印刷
松田青子『持続可能な魂の利用』(中央公論新社)
松田青子『持続可能な魂の利用』(中央公論新社)

(1)松田青子『持続可能な魂の利用』(中央公論新社)

(2)レティシア・コロンバニ著、齋藤可津子訳『彼女たちの部屋』(早川書房)

(3)金原ひとみ『パリの砂漠、東京の蜃気楼(しんきろう)』(ホーム社)

「代書人」としての作家たち

 (1)は、日本の「おじさん」たちがいかに少女たちを「食い物」にしているのか、それを野放しにする日本社会がいかに異常かを描く。大胆なSF的仕掛けが効果的で、フェミニズムの視点も明確な「日本沈没」の物語。「おじさん」たちの「悪意」に身震いする。小説内の男性性がグロテスクならば、それは現代日本社会そのものがグロテスクなのだ。読みながら、自分の男性性を振り返らざるを得なかった。論説ではなく、小説だか…

この記事は有料記事です。

残り464文字(全文773文字)

ご登録から1カ月間は100円

※料金は税別です

あわせて読みたい

注目の特集