新型コロナ マスク着用や距離感、新行動様式 視覚障害者の「壁」に /石川

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夫(右)と買い物をする松木晶子さん。商品に触れて大きさを確かめるなど、触ることが大事な手段になっている=金沢市で、井手千夏撮影
夫(右)と買い物をする松木晶子さん。商品に触れて大きさを確かめるなど、触ることが大事な手段になっている=金沢市で、井手千夏撮影

 新型コロナウイルス感染拡大で、マスクの着用や人との距離を取るなど、これまでとは違った行動様式が求められている。この中で、独特の壁に直面しているのが視覚障害者だ。重要な支えとなってきた嗅覚や触覚に頼れない場面が増えているほか、外出に付き添うヘルパーの利用を控えたりするケースもある。【井手千夏】

「外出おっくうに…」

 金沢市の六田弘美さん(75)はスーパーマーケットでレジに並ぶ際、周囲の音を聞くことに神経を集中させることが増えた。新型コロナの影響で客同士の間隔を保つため、一定の距離ごとにシールで示す店が増えたが、弱視の六田さんにはほとんど見えない。「レジの音でなんとなく距離を取るしかない」。近づくと他の客に嫌がられるかも、との不安から外出がおっくうになった。

 マスクの着用も思わぬ「壁」になる。六田さんによると、以前は店からの商品の匂いをたどって天ぷら屋やパン屋を訪れていたが、マスクをするとほとんど匂いがせず、場所の把握が難しいという。

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