疲弊する難民 「入管の姿勢、許しているのは私たちでは」 牛久の会・田中喜美子さん
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4月末現在で、全国の入管施設に収容されている外国人は914人で、難民認定申請中の人も多い。中には、長期にわたる劣悪な環境での生活で、病死したり自殺に追い込まれたりする人もいる。そうした被収容者を支えているのが、難民支援団体などの一般市民だ。東日本入国管理センター(通称・牛久入管、茨城県牛久市)の被収容者への面会活動を25年にわたり続ける「牛久入管収容所問題を考える会」代表、田中喜美子さん(67)は、「難民を疲弊した状態に追い込むのを(入管に)許しているのは私たちでは」と問題提起する。【鵜塚健/統合デジタル取材センター】
コロナ対策で仮放免進んだが…
――牛久入管での被収容者の生活、最近の状況はいかがですか。
◆入管施設の中はどこも狭い部屋に詰め込まれ、一般に3密(密閉、密集、密接)状態です。例えば10畳の部屋には2段ベッドが二つと、一人用ベッドが一つで、定員は5人。部屋のかぎが開くのは1日6時間ほどで、食事時間も含め18時間は施錠された状態で過ごします。運動は1日45分ほど。十分に日光に当たれず、多くの外国人は疲弊していきます。
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、入管側は被収容者の仮放免(…
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