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文学に陰あり

日野啓三「砂丘が動くように」 近代文明への懐疑、そっと /島根

 東京に住むフリーライターの33歳の男が、日本海沿いを行く列車に乗っている。断続するトンネルの闇に落ち着かなくなり、地方都市の駅でふいに下車。その町は人通りが異様に少ない。住宅地へ歩いていくと、砂丘の盆景を作っている中学1年の少年に出会う。その晩、2人は海岸の砂丘を訪ねる。男は走り回る無数のカニを見る。少年は「ぼくが呼んだんだよ」と言う。約1年にわたる物語の幕開けだ。

 日野啓三(1929~2002年)の長編小説「砂丘が動くように」である。1985年に「中央公論」に連載し、翌年刊行された。

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