メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

文学に陰あり

日野啓三「砂丘が動くように」 近代文明への懐疑、そっと /島根

 東京に住むフリーライターの33歳の男が、日本海沿いを行く列車に乗っている。断続するトンネルの闇に落ち着かなくなり、地方都市の駅でふいに下車。その町は人通りが異様に少ない。住宅地へ歩いていくと、砂丘の盆景を作っている中学1年の少年に出会う。その晩、2人は海岸の砂丘を訪ねる。男は走り回る無数のカニを見る。少年は「ぼくが呼んだんだよ」と言う。約1年にわたる物語の幕開けだ。

 日野啓三(1929~2002年)の長編小説「砂丘が動くように」である。1985年に「中央公論」に連載し、翌年刊行された。

この記事は有料記事です。

残り1071文字(全文1317文字)

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 「NEWS」メンバーがコロナ感染 加藤シゲアキさんと小山慶一郎さん

  2. 乱交パーティー数十回主催 福岡県警職員を懲戒免職、売春防止法違反で起訴

  3. 重症者440人 急速に状況悪化 病床使用率も全国的に上昇 医療崩壊懸念

  4. 「菅語」を考える 論理的でない受け答え「首相の器ではない」 上西充子法政大教授

  5. 「感染を制御できない」 専門家に強い危機感 会合後に漏れた本音

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです