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社説

国会の閉会中審査 「首相隠し」は許されない

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 衆院経済産業委員会がきのう開かれ、新型コロナウイルス対策を中心に質疑が行われた。今後も衆参各院で週1回、閉会中審査の形で関係委員会を開くという。

 コロナ禍が続いているにもかかわらず、与党は先週、会期を延長することなく通常国会を閉会してしまった。閉会中審査の定例化は必要最低限の対応だろう。

 ただし野党が安倍晋三首相の出席を求めているのに対し、与党は拒否している。このままでは審議は形ばかりにならないか。「首相隠し」の懸念が募る。

 委員会審議では、野党が河井克行前法相と妻の案里参院議員の公職選挙法違反事件を取り上げた。ところが富田茂之委員長(公明)が「今回はコロナ対策の委員会としてセットされた」と質問自体に疑義をはさんで審議が再三止まる場面があった。

 昨夏の参院選で自民党が案里議員を擁立したのは官邸側の主導だったという。1億5000万円もの巨額資金が同党から河井陣営に提供されたのはなぜか。この資金の一部が買収に充てられていないか。不明な点は多い。

 参院選後、克行衆院議員を法相に起用した点も含め、首相の責任は重い。コロナ対策で政府が国民にさまざまな協力を求める中、最も大切なのは政治への信頼だ。それを揺るがす今回の事件への疑問を野党がただすのは当然だ。

 秘書が有権者に香典などを渡した疑惑で昨秋、経産相を辞任した菅原一秀衆院議員(自民)が国会閉会間際になって記者会見し、一部疑惑を認めた点も見逃せない。これらについて自民党総裁でもある首相がきちんと説明しないのでは不信は増幅するばかりだ。

 陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の配備計画が停止された問題もある。コロナ対策では10兆円もの予備費をどう使うのか、具体的議論が必要だ。持続化給付金の不明朗な民間委託問題も決着していない。

 「安倍1強」の下、首相の考えが政策に強く反映されている。だからこそ首相の出席が不可欠だ。

 首相は国会で説明責任を果たすのは「憲法上の当然の義務」と語っている。ならば「対応は与党に任せる」と逃げずに、自ら出席すると伝えれば済むではないか。

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