「石綿時限爆弾」苦しみ今も 83歳余命宣告 コロナで救済遅れ

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 兵庫県尼崎市のクボタ旧神崎工場の周辺住民らに、中皮腫などアスベスト(石綿)関連のがんが多発していることが判明した「クボタショック」から、6月で15年を迎えた。吸引から数十年を経て発症することから「静かな時限爆弾」と呼ばれるアスベスト。今年、ある80代の男性が中皮腫で余命宣告を受けた。「これまで大きな病気一つしてこなかったのに、無念だ」。同工場周辺では今も、苦しみが続く。

 同市で鉄工所を経営する綿打(わたうち)勇三さん(83)が体の異変を感じたのは2019年秋、仕事仲間らとゴルフをしている時だった。ショットを打つ際、思うように腰が回らず、仲間も「打ち方が普段と違う」。しばらくすると、車椅子の妻博子さん(82)の体を支える時にも「ゼーゼー」と息が上がるようになった。

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