戦時中焼失の宝物絵巻を復元 えべっさんの総本社・西宮神社が9月に展示

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復元された西宮大神本紀を見る関係者たち=兵庫県西宮市で2020年6月23日午後3時7分、井上元宏撮影
復元された西宮大神本紀を見る関係者たち=兵庫県西宮市で2020年6月23日午後3時7分、井上元宏撮影

 商売繁盛の神様「えべっさん」の総本社・西宮神社(兵庫県西宮市)が、戦時中の空襲で焼失した宝物絵巻「西宮大神本紀」を1年9カ月かけて復元した。絵はがきなどに残された小さな写真から、デジタル技術と文化財修復の職人の技でよみがえらせた。

 同神社は、毎年1月に開かれる本えびすの参拝一番乗りを競って境内を駆け抜ける「開門神事福男選び」で知られる。

 復元された絵巻は縦21センチ、長さ約3メートル。江戸時代中期に6場面が作られたと推定されるが、1945年の空襲で焼失した。絵はがきや写真で残っていた4場面を、大日本印刷が超高精細スキャナーで読み取った後に画像を加工した。白っぽい部分も残ったが、文化財修復などに携わる「大入」(京都市)や専門家が時代考証を重ねて復元した。紙は400年の歴史を持つ地元の名塩和紙を使った。

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