滋賀県東近江市の湖東記念病院で2003年に患者の人工呼吸器を外して殺害したとして、殺人罪で服役した元看護助手の西山美香さん(40)の再審で、大津地裁は3月、無罪判決を言い渡した。患者は自然死した可能性が高く、自白の信用性や任意性にも疑いがあり「事件性が認められない」と判断した。判決から3カ月近くたったが、県警は謝罪も、検証結果の公表もしていない。逮捕から13年間も自由を奪われ、15年にわたり汚名を着せられた西山さんに対してあまりにも不誠実だ。
初めて会った19年4月、西山さんが「私が(人工呼吸器のチューブを抜いて殺したと)うその自白をしたのが悪かった」と振り返ったことに驚いた。別の日には「(取り調べをした)刑事には何の恨みもない」と聞き、他人に悪意を向けない人だという印象を受けた。裁判で動機とされた「病院の体制、看護助手の待遇に不満があり、恨みを晴らすためだった」という供述と、大きなずれを感じた。
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