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大学入試の日程 混乱招かぬ細心の配慮を

 来春の入学に向けた大学入試の実施方針が決まった。新型コロナウイルスの影響を考慮し、大学入学共通テストを二つの日程で行うなどの特例措置が取られた。

 日程は例年より複雑になる。国と各大学は、混乱が生じないよう細心の配慮をする必要がある。

 共通テストは、当初から予定されていた1月16、17日を第1日程とし、2週間後の30、31日に第2日程を新たに設ける。休校の長期化で学習が遅れているためで、現役生はどちらでも選択できる。

 さらに、病気などで第2日程も受けられなかった受験生については、その2週間後に追試を行う。

 休校となった期間は地域によって異なる。オンライン授業の取り組みも学校ごとに差があった。このため、教育現場には、予定通りの実施を求める声と日程を後ろにずらすよう求める声があった。両方の意向をくんだ決定と言える。

 ただ、課題は多い。まず入試の公平性をどう担保するかだ。

 共通テストは初めての実施となる。第2日程の受験生は第1日程の問題から出題の傾向をつかめるため有利になるとの声もある。一方で、2月から各大学で実施される個別試験に向けた準備期間は短くなる。受験生は悩ましい選択を迫られる。

 難易度の同じ問題を複数作るのは元々難しい。どちらを選んだかで明暗が分かれないような工夫が求められる。

 各大学も対応が問われる。国は個別試験についても、感染した受験生を救済するため、追試などの措置を準備しておくよう求めた。また、高校3年時に習う科目については、授業の進み具合に応じて解答する問題を選べる方式にすることなどを促した。

 各大学はこうした要請を踏まえた個別試験の方針をできるだけ早く公表してほしい。

 国はコロナの感染状況によっては日程を改めて検討するという。入試の時期を第2波、第3波が襲う恐れもある。4月入学にこだわらず、複数の入学時期を設けることも想定しておくべきだろう。

 日程が決まったとはいえ、コロナの影響が見通せない入試に対し、受験生は大きな不安を抱いている。実力が十分発揮できる環境づくりを進めなければならない。

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