やまゆり園の実態検証が迷走 聴取なく「虐待疑い」、中間報告で終了

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津久井やまゆり園=相模原市で2016年8月、本社ヘリから
津久井やまゆり園=相模原市で2016年8月、本社ヘリから

 2016年7月に利用者ら45人が殺傷される事件があった神奈川県相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で、事件以前に利用者に対する虐待があったかどうかを含む実態検証を巡り、県が迷走している。県の検証委員会は同園職員にヒアリングしないまま「虐待の疑いがある」と指摘する中間報告を提出し、検証を終えた。7月に対象を県立障害者施設全体に広げて新たな検討部会を発足させる見込みだが、同園に特化した調査はしないという。【木下翔太郎】

 津久井やまゆり園は県が設置する施設で、指定管理者の社会福祉法人「かながわ共同会」が運営。17年10月に策定された再生基本構想を基に、県が主体となって事件からの再生に取り組んできた。

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