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ぶんかのミカタ

百舌鳥・古市古墳群 世界遺産1年/下 陵墓と古墳、はざまから学べば=関西大非常勤講師・今尾文昭

2018年、宮内庁は保全のため大山古墳の堤を発掘調査し、11月にその現場を報道陣や研究者らに公開した。写真は現地に向かう研究者たち=堺市で、花澤茂人撮影

 昨年、新春を迎えた京都・東山七条の京都国立博物館では「初公開! 天皇の即位図」という展覧会が開催された。右隻(うせき)に霊元天皇の即位式、左隻に後西天皇の譲位式の様子を描いた狩野永納(えいのう)筆の屏風(びょうぶ)絵の特集展示である。近年に発見されて初公開だというので、出かけたのだが驚いた。

 霊元天皇の即位式は、寛文3(1663)年4月27日の巳刻(みのこく)(午前10時ごろ)にはじまる。紫宸殿(ししんでん)の高御座(たかみくら)にわずか10歳の新天皇が座す。南庭に装束を整えて、威儀を正した群臣が居並ぶのだが、その後方には談笑する者や手を引かれた子供、女性たちや僧侶がいる。「厳(おごそ)かなり」と「寛(くつろ)ぎ」が同じ空間に描かれている。解説文には「江戸時代の即位式は公開されていて、庶民も見物できた」とある。おやっ、今とは皇室儀式の在り方が違う。

 さて、宮内庁が歴代天皇・皇后、皇族の墓として管理する現在の「陵墓」には制札が立つ。三禁(一、みだりに域内に立ち入らぬこと、一、魚鳥等を取らぬこと、一、竹木等を切らぬこと)の文言が示されている。時代がかる禁則を犯す輩(やから)は、そうはいないだろう。ただし、制札の体裁は明治6(1873)年11月の太政官逹(たっし)に元がある。そうとなれば、村人が陵域内に入る江戸時代の入会(いりあい)の慣行を断ち切…

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