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よみがえる田中正造

死の川に抗して/18 窮民の救済願った直訴状=中村紀雄 /群馬

田中正造が明治天皇に手渡そうとした直訴状=栃木県佐野市郷土博物館で

 田中正造は直訴状で、足尾銅山の毒が及ぼす害の惨状を天皇に次のように訴えた。

 「鉱業の発達するに従って流毒(りゅうどく)ますます多く、加うるに比年(ひねん)山林を濫伐(らんばつ)し水源を赤土となせるが故に河身(かしん)変じて洪水しきりにいたり」「毒流四方に氾濫し、茨城栃木群馬埼玉四県及びその下流の地数万町歩に達し、魚は斃死(へいし)し田園荒廃し、数十万の人民は産を失い業を離れ飢えて食なく病んで薬なく、老幼は溝壑(こうがく)に転じ壮者は去(さり)て他国に流離せり。かくのごとくにして二十年前の肥田沃土(ひでくよくど)は、今や化して黄茅白葦(こうぼうはくい)満目惨憺(まんもくさんたん)の荒野と為(な)れり」

 つまり、魚は死に田園は荒れ果て、老人や幼い者は山や谷に移り元気な者は他国に去り、肥沃(ひよく)な土地は荒れ果ててしまったと嘆く。

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