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ハゼから抽出した木ろうを練り溶かし、丁寧に灯芯に1本ずつ塗り乾かす。それを繰り返すことで和ろうそくは仕上がっていく。愛知県岡崎市の和ろうそく職人、松井規有さんの工房では、木ろうが半円の塊となって産地ごとに分けられていた。
その一つ、福岡県みやま市にある荒木製蠟(ろう)の荒木泰宇(やすたか)さんを訪ねた。「ハゼの実を採る方々があっての木ろうです。熊本県水俣市でハゼ採りをやっていますから」と言う。荒木さんと現地で合流することになった。
青々とした水俣湾を望む高台で、緒方新一郎さんが水俣のハゼを守り続けてきた。「ウルシ科だから、かぶれるよ」と言いながら手を休めてくれた。ブドウの房のようにたわわに実った水俣のハゼは日本一の収穫量がある。
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