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みっちん大変・石牟礼道子物語

/3 黎明/3 この世界に不時着=米本浩二

=田鍋公也撮影

 <土曜カルチャー>

 天草から水俣にやってきた吉田組は「浜」に居を構える。人々の往来が頻繁な水俣は、感染症に悩まされてきた。吉田松太郎の長女ハルノも腸チフスを患う。病が癒えたハルノは静岡に就職するが、関東大震災に遭遇、帰郷する。

 白石亀太郎がいつ頃、吉田組にあらわれたか、オレにもさっぱり分からんのだ。気がついたときには石工集団の要の“図面書き”として辣腕(らつわん)をふるっておった。すでに30歳を過ぎていて、10代の少年も少なくない吉田組では目立つ。石ころの中に鉄の玉が交じっているようなものだ。

 性格は、一口で言うと、「理屈屋のやかまし者」である。天草下島の西海岸、下田温泉よりさらに奥の山中で生まれた。少年期に農家奉公に出て、その後、天草北部の炭鉱で働いた経験もあるようだ。辛酸を目の光に変えて生きてきた感じがありありとする。

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