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シリーズ・疫病と人間

新型コロナの感染拡大が世界を覆っています。危機にさらされた現代社会をどう見ればいいのでしょうか。

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グローバル化は加速する。歴史が3度示した 出口治明・立命館アジア太平洋大学長

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=武市公孝撮影
=武市公孝撮影

 コロナ禍は人々の政治意識やITリテラシーを高めた――。立命館アジア太平洋大(APU)の出口治明学長(72)が語った。【聞き手・山口敦雄】

 ◆グローバル化は加速する。歴史が3度示した 根拠に基づき考えたい。メディアの役割は重い

 地球上で数十億年にわたって生き続けているウイルスと比べれば、我々ホモサピエンス(現生人類)はまだ20万年程度なので、ウイルスの方が大先輩である。だからこそ、未知のウイルスにホモサピエンスが遭遇すれば、一定の頻度でパンデミック(世界的大流行)が起こるのは仕方がないことだ。今回の新型コロナウイルスのような規模のパンデミックは自然現象であって、確率的にみれば100年に1回程度は起きている。

 新型コロナは世界を同時に襲っているが、こうしたウイルスの流行は自然現象なので、人間にはコントロールできない。ワクチンがまだ開発されていない状況では、感染を防ぐにはステイホーム以外の方法はないのだ。14世紀に欧州で流行したペストでも同様だった。それを今に伝えるものの一つとして、イタリアの作家ボッカッチョがペスト禍のイタリア・フィレンツェ郊外における男女10人のステイホーム生活を描いた「デカメロン」…

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