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映画で再注目 金子文子はどんな人 「文子忌」が新型コロナで初の中止

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四谷警察署内を歩く金子文子
四谷警察署内を歩く金子文子

 大正末期、皇太子(後の昭和天皇)を殺害しようとしたとして、大逆罪で死刑判決(無期懲役に減刑)を受け、獄中で自殺した金子文子(ふみこ)(1903?~26年)の命日が7月23日にくる。「やまなし金子文子研究会」は、山梨市牧丘町杣口に建つ文子の石碑の前で毎年、「文子忌」を開催してきたが、今年は新型コロナウイルス感染防止のため初めて中止することにした。【去石信一】

 文子の死から今年で94年。殺害計画は許されることではないが、研究会の佐藤信子(のぶこ)会長(89)は「社会の矛盾を訴え、抑圧された人の自由と平等を求めた精神に意義がある」と指摘する。

 裁判での証言などによると、文子は横浜生まれで、住まいを転々とする中、母の実家があった杣口でもたびたび暮らした。両親が出生届を出さなかったため、最初は学校にも通えず、通学が許されても差別された。父母はそれぞれ、何度も別の相手と同居し、文子を虐待。生活が苦しく遊女として売ろうとしたり、財産目当てに僧侶と結婚させようとしたりした。

 親戚の養女となるため渡った朝鮮半島では厳しく家事を言いつけられ、日本人に虐げられる現地の人々を見て自分を重ねた。上京して社会主義などの思想活動に傾倒。弱者への抑圧の原因が、親や国家の権力にあると思い、その象徴に据えられていると考える天皇制を否定。次の天皇になる皇太子の殺害を思い立ったとされ、事件当時は大問題になった。犯罪の実…

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