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学校に通報も 非着用に激高する「#マスク警察」の心理とは

マスクを着けて登校する子どもたち(イメージ)=ゲッティ

 新型コロナウイルスを警戒するあまり、マスクをしていない他人を攻撃してしまう人がいる。ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)上では、自粛要請に従わない人や店に嫌がらせをしたり通報したりする「自粛警察」をもじって「マスク警察」という言葉が飛び交う。感染予防は大事だが、感染リスクの低い状況の時までマスクを強要する社会に息苦しさはないか。記者自身の体験を交えて考えてみた。【山内真弓、宇多川はるか/統合デジタル取材センター】

 それは5月下旬、平日の夕方のことだった。在宅仕事が一段落した記者(宇多川)は、1歳の娘をベビーカーに乗せて散歩に出た。駅近くの川沿いを歩いていると、向かい側から歩いてきた年配の女性に、すれ違いざまに大声で言われた。「お母さん! 赤ちゃん、マスクしなきゃダメでしょ!」。笑顔でふざけている雰囲気ではなく、本気で怒っている表情に見えた。「え……」。とっさに何も言えず、通り過ぎていく相手の顔を見つめることしかできなかった。

 その時、記者はマスクをしていたが、1歳児にマスクを着ける発想はなかった。着けようとしても、1秒ももたずに嫌がるだろう。散歩していた道が雑踏というわけでもなく、一定の距離を取って人が行き交える程度の広さはある。「1歳児がマスクをしていないと怒られる『マスク社会』とは……」と考え、暗い気持ちで家路についた。

 そんな体験をしたのは記者だけではない。ツイッター上には「#マスク警察」というハッシュタグも現れ、体験談の投稿が相次いでいる。

 教師とみられる人のアカウントでは、登校してきた小学1年生との会話が紹介されている。泣きながら登校してきた女子児童。よく見ると、手で口を押さえている。「どうしたの? 気分悪い?」と声をかけた教師に、児童は首を横に振り「マスクを忘れちゃった」と小さな声で答えた。聞くと、通学中に…

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山内真弓

2007年入社。水戸支局などを経て、東日本大震災後の仙台支局へ。2020年春から東京・統合デジタル取材センター。記者として心掛けているのは、見えにくい日常を描くこと。2児の母で、保活(保育園探し)を6回して疲れ果てたため、地域の子育て環境に関心がある。

宇多川はるか

2007年入社。仙台支局で東日本大震災、横浜支局で相模原障害者施設殺傷事件を取材。2018年から統合デジタル取材センター。小児がん、保育、虐待など子どもを巡るテーマ、障害者福祉、性暴力、ハラスメントの問題を継続取材。

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