逮捕歴ツイート削除認めず 東京高裁の論理は? ツイッターは「情報流通基盤」

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東京地裁、東京高裁などが入る合同庁舎=伊藤直孝撮影
東京地裁、東京高裁などが入る合同庁舎=伊藤直孝撮影

 ツイッター上に残っている逮捕歴の投稿の削除が認められるかどうかが争われた訴訟の控訴審で、東京高裁は29日、ツイッター社に削除を命じた1審判決を取り消し、原告の請求を棄却する逆転敗訴の判決を言い渡した。野山宏裁判長は投稿について「公表されない利益が、公表される利益を明らかに優越するとは言えない」と判断した。

 男性は2012年に旅館の女湯の脱衣所に侵入したとして建造物侵入容疑で逮捕され、その後に有罪が確定した。ツイッターの検索機能で、男性の逮捕を報じた過去の投稿が閲覧できるため、男性は「プライバシー権や更生を妨げられない利益の侵害に当たる」として投稿の削除を求めた。

 高裁は、ツイッターへの月間アクセスは世界で約39億回あり、トランプ米大統領をはじめ多くの個人や公的機関、企業などが利用していると指摘。ツイッターの検索機能は、膨大な投稿の中から…

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