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「鬼滅の刃」聖地にファン続々 「世界観そのまま」…絵馬もずらり 別府などの「竈門神社」

神社には「鬼滅の刃」のキャラクターが描かれた絵馬がびっしり=大分県別府市の八幡竈門神社で、河慧琳撮影

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 人気漫画「鬼滅(きめつ)の刃(やいば)」のファンが多く訪れる二つの神社が九州にある。新型コロナウイルスの感染拡大に伴って自粛が求められていた都道府県をまたぐ移動が6月に全面的に解除されたこともあり、週末には東京や関西から足を運ぶファンの姿も。漫画誌の連載は5月で完結したが、10月には劇場版アニメの公開も予定されており、「聖地巡礼」はまだまだ続きそうだ。

神社には「鬼滅の刃」に登場するキャラクターが描かれた絵馬が並ぶ=大分県別府市の八幡竈門神社で、河慧琳撮影

 大分県別府市にある八幡竈門(はちまんかまど)神社。漫画のファンとみられる参拝客が訪れるようになったのは今年になってからといい、西本隆秀宮司(49)は「小さな神社にこんなにたくさんの人が集まるなんて」と驚く。キャラクターが描かれた絵馬がずらりと並び、「私も強く生きたい」「映画を早く観(み)たい!」などのメッセージを読むことができる。

 「鬼滅の刃」は集英社発行の漫画誌「週刊少年ジャンプ」で2016年2月に連載が始まった吾峠呼世晴(ごとうげこよはる)さん作の人気漫画。大正時代を舞台に主人公が鬼と化した妹を人間に戻すために鬼と戦うストーリーで、20巻までのコミックス累計発行部数は6000万部(電子版含む)を突破した。

「鬼滅の刃」のファンが多く訪れる八幡竈門神社=大分県別府市で、河慧琳撮影

 八幡竈門神社には、主人公「竈門炭治郎(かまどたんじろう)」の名字「竈門」が入っているうえ、境内につながる99段の石段は鬼が造ったという言い伝えがある。また、漫画に登場する敵の鬼は太陽の光を苦手としているが、神社にも同じような伝承が残っており、「漫画の舞台設定と似ているのでは」と話題を集めている。

 さらに漫画で主人公が必殺技「生生流転(せいせいるてん)」を繰り出すシーンの背景で登場する龍のデザインは、神社の拝殿の天井に描かれたものとそっくり。主人公の家系に代々伝わる「ヒノカミ神楽」という舞についても、神社で古くから続く「かまど神楽」のオマージュではないかとの声が上がる。

 大分県佐伯市から訪れた中学1年、軸丸薫さん(12)は「山の雰囲気も、龍の絵も作品の世界観そのまま」と興奮した様子で語った。家族で訪れた熊本県益城町の池野零菜さん(10)は「石段のエピソードを聞いて、本当に鬼がいたのかもって思えた」と話した。

境内には「鬼滅の刃」のキャラクターが描かれた絵馬がずらりと並ぶ=福岡県太宰府市の宝満宮竈門神社で、大坪菜々美撮影

 一方、福岡県太宰府市にある宝満宮竈門(ほうまんぐうかまど)神社。ここも「竈門」が主人公の名字と同じという縁でファンの参拝が絶えない。

 神社によると、境内の背後にそびえる霊峰・宝満山(標高829メートル)では飛鳥・奈良時代から、西の防衛・外交の要だった大宰府政庁の「鬼門封じ」の祭祀(さいし)が営まれ、中世以降は修験者(山伏)が修行を積む場所になった。そんな鬼にまつわる歴史に加え、修験者の装束が主人公と同じ市松模様になっているのも漫画のファンを引き付けているようだ。

 「福岡県出身の作者が竈門神社から主人公の名前をとったのではないか」などともささやかれ、境内には連載が終わった今もキャラクターが描かれた絵馬が並ぶ。愛読者という福岡市東区の会社員、高橋政行さん(48)は「話題になっているのを知り、10年ぶりに参拝した」と話し、絵馬をじっくりと眺めていた。【河慧琳、大坪菜々美】

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