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どう防ぐ ベビーシッターによる性犯罪 「見抜けなかった…」絶句する母

キッズラインのホームページのトップページ

 気をつけていたのに見抜けなかった――。まだ言葉も話せない我が子を、性犯罪で逮捕された男性シッターに預けていた母親は、取材の電話口で声を詰まらせた。ベビーシッターマッチングアプリ大手のキッズラインの登録シッター2人が性犯罪容疑で相次ぎ逮捕され、利用者たちが衝撃を受けている。繰り返されるシッターの性犯罪に業者や行政の対策は後手後手だ。シッター犯罪をどう防ぐか。専門家たちは国や自治体の支援体制の不備も指摘する。【山内真弓/統合デジタル取材センター、中川聡子/くらし医療部】

 キッズラインは、登録する個人シッターと利用者をインターネット上で仲介するベンチャー企業。約4500人がシッターとして登録しており、利用者は希望する日時、時給、地域、経歴などからシッターを検索して依頼する。手数料などを除いた基本料金は1時間1000円から。当日予約も可能だ。

 ところが、登録シッターの橋本晃典被告=強制性交等罪などで起訴=が今年4月と6月に警視庁に逮捕されたほか、6月12日には、同じく登録シッターの荒井健容疑者が強制わいせつ容疑で逮捕された。2人の逮捕を受け、キッズラインは男性シッターの新規予約受け付けを一時停止した。

「最後のとりでだったのに……」 母親の悲痛な声

 「何日も仕事を休めなかったり、どうしても外せない仕事があったりした時にシッターを探してお願いしていました。キッズラインは(仕事を続けるための)『最後のとりで』だったのに……」。電話取材に応じた母親は約1年前からキッズラインを利用していたという。

 荒井容疑者逮捕のニュースを見ても最初は信じられなかったと母親。荒井容疑者には数回依頼していた。情報欄には「保育園の保育士をしながらシッターをしている」「4月から保育園を辞めてベビーシッター1本になる」などと書かれており「信頼できると思ってしまった」。キッズラインは「一人ひとり面談・研修を行ったサポーターが登録しています」と宣伝文にうたっていた。

 母親が依頼したのは、保育園のお迎えや、公立の病児保育施設が空いていない際の病児保育などだった。容疑者の情報欄には『病児保育関連の研修を受講』という趣旨の内容があったほか、利用者の口コミも…

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山内真弓

2007年入社。水戸支局などを経て、東日本大震災後の仙台支局へ。2020年春から東京・統合デジタル取材センター。記者として心掛けているのは、見えにくい日常を描くこと。2児の母で、保活(保育園探し)を6回して疲れ果てたため、地域の子育て環境に関心がある。

中川聡子

2006年入社。東京・社会部、旧生活報道部、統合デジタル取材センターを経て、くらし医療部で労働・子育て分野などを担当。性差別を追った連載「ガラスの天井」取材班として2016年貧困ジャーナリズム賞。2019年にも児童扶養手当の資格確認を巡るスクープ報道で同賞を受けた。

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