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社説

東京圏でコロナ再増加 不安に応える説明足りぬ

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 いったん落ち着いた新型コロナウイルスの感染が、東京を中心にじわじわ増えている。

 東京の新規感染者数は5月下旬に1日1桁で底を打ったが、その後増加に転じ、このところ連日50~60人台とかなりの数に上る。

 夜の繁華街の従業員らに対する「集団検査」が数値を押し上げている面はあるが、それを差し引いても増加傾向にあるようだ。感染経路が不明の人も全体の半数前後を占める。

 こうした中で、東京都は東京アラートを廃し、新たなモニタリング指標を示した。東京消防庁の救急相談センターへの発熱相談件数や、救急患者の受け入れ先確定までの時間という新たな指標も加え、専門家の分析を得て対策を検討するという。

 状況を総合的に判断するのは当然だ。だが、外出制限や営業自粛の基準がなく、わかりにくいことは否めない。なぜこのように変更したのか、納得のいく説明も足りていない。

 東京都知事選のさなかにあって、指標の変更に政治的な狙いがあってはならない。東京アラートが警戒のメッセージだったとすると、アラートが出ないことが安心材料と誤解される恐れもある。

 大事なことは、都民が日々の感染や医療の状況を知り、行動に注意を払えるようにすることだ。

 緊急事態宣言でいったん流行は落ち着いたが、ウイルスが消えたわけではない。経済活動を再開し、人々の移動を容認する以上、感染者の増加は予測されたことだ。

 しかし、手をこまねいていれば入院患者が増えて医療が圧迫される。急激な感染拡大が起きれば医療崩壊につながりかねない。

 まず、次の流行の兆候を迅速につかみ、感染の急拡大を抑え込むことが肝要だ。それでも拡大が避けられない場合に備え、医療や検査の体制拡充を今のうちに徹底しておかねばならない。

 さらに考えておくべきなのは、再流行の兆候が見られた時の対応だ。再び緊急事態宣言で幅広い外出制限や営業自粛を求めるのか。地域や業種によるメリハリをつけるのか。

 東京都と国は連携して早急に検討し、国民の理解を得なくてはならない。

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