エチオピアとエジプト、スーダンで高まる緊張 ナイル川上流に建設するアフリカ最大規模のダム巡り

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「大エチオピア・ルネサンスダム」の建設現場=2013年、AP
「大エチオピア・ルネサンスダム」の建設現場=2013年、AP

 エチオピア政府が、ナイル川上流に建設中のアフリカ最大規模の水力発電施設「大エチオピア・ルネサンスダム」で7月にも試験貯水を始める方針を表明し、下流のエジプトやスーダンが強く反発している。各国とも水利用の権利を主張して、国際機関の仲介も実を結んでいない。強行すれば地域の緊張が高まる恐れがある。

 エチオピア首相府は6月27日、「今後2週間以内に貯水を始める予定だ」と表明した。それまでにエジプトやスーダンとの交渉をまとめる意向も示したが、雨が多い7月は貯水の絶好の機会。従来、「貯水にあたって他国の同意を得る法的義務はない」とも主張しており、見切り発車する可能性がある。これに対しエジプト、スーダン両国は合意前に一方的な行動を取らないよう求めており、6月29日には国連安全保障理事会で各国に協力を求めた。

 ダムはスーダン国境から東に約20キロ上流の青ナイル川に建設され、出力は645万キロワットとアフリカの水力発電所としては最大。2011年に本格的な建設を始め、22年ごろの操業を目指している。計画では、建設作業と並行して7月から2年間かけて総貯水量の4分の1に当たる184億立方メートルの水をため、発電設備の試験を実施する。川の年間平均流量は490億立方メートルあるため、エチオピアは一部をせき止めたと…

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