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コロナで閉塞感、生「ライブ」で昇華 左手のピアニスト・舘野泉さん 陸にあがった魚みたい/心の相互交流大切に

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左手だけでピアノを弾く舘野泉さん=東京都内で2020年2月12日、梅村直承撮影
左手だけでピアノを弾く舘野泉さん=東京都内で2020年2月12日、梅村直承撮影

 新型コロナウイルスは芸術・文化活動にも影を落とした。日本やフィンランドで活動を続ける「左手のピアニスト」の舘野泉さん(83)も、1月31日のリサイタルを最後に、秋までの予定が一時、白紙となった。突然、活動の場を奪われ、閉塞(へいそく)感や無力感にさいなまれたという。今年、演奏生活60周年を迎えた世界的巨匠に「音楽とコロナ禍」について聞いた。

 ガクアジサイの紫色が鮮やかだった。「緊急事態宣言」が全国で解かれ、10日余を経た6月上旬、閑静な住宅街の一角に舘野さんを訪ねた。玄関の扉近くには水色の電動カート。2002年、演奏中に脳出血で倒れ、右半身が不自由となって以来、舘野さんの「足代わり」だという。この日の晴天を映したかのような水色のシャツ姿で「東京では1人暮らしでしょ? 近くの八百屋さんにビーツ(赤カブ)を買いに行くのもこのカート」とほ…

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