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金言

ライバルからの便り=小倉孝保

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 米国の正副大統領が、異なる政党から出たことが1度ある。1797年からの4年間、第2代大統領は連邦党のジョン・アダムズ、それを支える副大統領は民主共和党のトーマス・ジェファーソンだった。当時は選挙人投票で最多得票者が大統領、次点が副大統領になったためである。

 2人は共に弁護士出身で独立宣言の起草メンバー。北部マサチューセッツ出身のアダムズは短気で怒りっぽく、奴隷制度に反対。対英関係を重視し駐英公使を務めた。一方、南部バージニア生まれのジェファーソンは博学で上品だった。多数の奴隷を所有しながら日に3時間、バイオリンを奏でた。フランスとの関係が深く駐仏公使を経験している。

 中央政府の権限強化を説くアダムズに対し、各州に権限を残すべきだと考えるジェファーソン。性格や政治姿勢の違う2人が正副大統領である。うまくいくはずがない。対立は深まり、1800年の大統領選で2人は再び相まみえる。個人攻撃や相手の評判を落とそうとする虚偽情報が飛び交い、「汚い選挙」の源流となる。結果はジェファーソンが勝ち、アダムズはライバルの就任式を欠席した。

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