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#最後の1年

日大アメフト部司令塔 出場停止に続く3度目の試練 「不死鳥」再浮上へ疾走

関西学院大との毎日甲子園ボウル第1クオーターでタッチダウンパスを決める日大QBの林大希(中央)=阪神甲子園球場で2017年12月17日、望月亮一撮影

 新型コロナウイルスは自身3度目の大きな壁となる。だが試練を乗り越える度に、その歩みは輝きを増してきた。「フェニックス」(不死鳥)を愛称に持つ日大アメリカンフットボール部4年の司令塔、林大希(たいき、21歳)は「逆境に燃える男」だ。

 新型コロナ感染拡大に伴う活動自粛が解け、少人数ごとに分かれての練習が再開された6月上旬、大学グラウンドのある東京都世田谷区で取材に応じた林が格言めいたことを口にした。「人生は振り子と一緒だと思う。上げ幅が大きければ、下げ幅も大きい。逆に今ほどどん底を知れば、次の上げ幅は大きいと思っている」。それは自らの歩みの中で確信を深めてきた人生訓ともいえる。だから新型コロナの感染が広がっても前向きに次に備えてきた。白いマスクで一層際立つ真っ黒に日焼けした額が、自粛期間中に重ねたトレーニングの量を物語る。174センチ、78キロの肉体は細身に映るが、洋服の奥には割れた強じんな腹筋が潜んでいた。

 大阪市で生まれ育った林は大学時代にアメフト選手だった父義宜(よしのぶ)さん(50)の勧めで、小学生になると競技を始めた。強肩と俊足を武器に、高校日本一を決める「クリスマスボウル」で優勝3度の強豪・関大一高(大阪)にスポーツ推薦で入学。ハードな練習に没頭し、二の次としていた授業にはついて行けなくなった。進級できず、2年から編入できる学校への転校を決めた。突き当たった1度目の壁だった。

 しばらくはふさぎ込んだ。だが母早苗さん(49)は林を責めなかった。「自分が価値があると思う人生を歩めばいい。もうアメフ…

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松本晃

毎日新聞東京本社運動部。1981年、神奈川県生まれ。住宅メーカーの営業を経て、2009年入社。宇都宮支局、政治部を経て16年10月から現職。柔道、空手などを担当。文学部心理学科だった大学の卒論は「電車の座席位置と降りる早さの相関関係」。通勤に一時間半の今に生きているような、いないような。

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