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新型コロナ 神戸・チキンジョージ、逆風の中ライブ再開 3カ月ぶり、鈴など声援代わり /兵庫

約3カ月ぶりに営業を再開した老舗ライブハウス「チキンジョージ」。感染防止対策のため、観客は声援の代わりにタンバリンや鈴を振った=神戸市中央区で2020年6月27日午後6時13分、反橋希美撮影

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 新型コロナウイルスの感染拡大で営業を自粛していた神戸市中央区の老舗ライブハウス「チキンジョージ」が6月下旬、およそ3カ月ぶりに公演を再開した。1980年の創設以来、阪神大震災(95年)も乗り越え、多くのミュージシャンを育てた。7月も約半数の公演が中止や休演となり先が見通せない中、スタッフやアーティストは「かけがえのない場所を守りたい」と歩みを進める。【反橋希美】

 「これまでみたいに『わーっ』って(声を出せるように)なるには何年かかるか分からへんけど、心と心でかっこいいロックンロールお届けしますんで!」

 6月27日、チキンジョージの40周年記念ライブと銘打ち、シンガー・ソングライターの間(はざま)慎太郎さん(39)がステージに立った。距離を取って座った約20人の客はマスク姿。声を出さず、タンバリンや鈴を鳴らして応えた。

 チキンジョージはレストランとしてオープンし、翌年に本格的なライブハウスに改装。「THE JAYWALK」や平松愛理さんら人気ミュージシャンが数多く出演した。95年1月の阪神大震災では全壊したが、同年12月には再建。経営の見直しで2005年に一時閉店し、規模を縮小して2年半後に再オープンするなど、苦難の道のりを乗り越えてきた。

 しかし今回のコロナ禍で2月末から公演がなくなり始め、4月15日には県が休業を要請。4、5月は全ての公演が中止や延期になった。専務取締役の児島勝さん(57)は「いつ終息するか誰にも分からない。自分のペースで動けない今が40年間で一番きつい」と話す。

 休業中は5回ほどインターネットでライブを有料配信したが、「利益を出すには程遠い」という。100万円の家賃は、神戸市の家主対象の補助制度もあり4、5月は半額にしてもらえたが、3月分から支払いを猶予してもらっている。

 再開に向け、チケットカウンターにビニールシートを設置し、壁面に抗菌剤を塗るなどの対策を実施。通常の収容人数は着席で180人、スタンディングで450人ほどだが、距離を保つために着席のみで最大75人程度に抑える。採算が取れないため、同時にネットでも有料配信するなど模索を続けるという。

 間さんは、高校生の頃から忌野清志郎さんらのライブを見にチキンジョージに通い「ずっと、あこがれの場所だった」と話す。ライブでは、40周年を記念した応援ソング「そしてここから」を披露した。

 <たとえ向かい風に疲れてしまっても くるりと後ろを向いて ほら追い風になるぜ>

 最前列に座った堺市の主婦(42)は「この日をいつ迎えられるかと楽しみにしてきた。ここに来られてよかった」。児島さんは「泣けてくるね。しんどいけど、やり続けんとね」とかみしめるように語った。

    ◇

 チキンジョージはホームページで40周年の特設サイトを開設。コブクロやギタリストの野村義男さんらゆかりのアーティストがメッセージを寄せているほか、「そしてここから」も聴くことができる。

〔神戸版〕

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