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学生が“消えた”学生寮 新型コロナ、半数が地元に 残ってもオンラインに戸惑い

記者が大学時代を過ごした会津学生寮=東京都文京区で2020年6月11日午後2時4分、古川宗撮影

 緊急事態宣言が解除され、小中高校の授業が再開されているが、大学ではオンライン授業が続いており、対面授業の見通しが立っていない学校も少なくない。新型コロナウイルスの影響で大学生たちはどんな生活を送っているのか。記者が4年間過ごした東京都内の学生寮を訪れ、後輩の近況を聞いた。【古川宗/統合デジタル取材センター】

 向かったのは東京都文京区千石にある「会津学生寮」。福島県会津地方の若者のため、明治期の会津人有志によって計画された。1917年に開寮し、現在の建物は59年に建て替えられ、鉄筋4階建て。トイレや風呂は共同だが、都営地下鉄・千石駅徒歩約5分、JR・巣鴨駅から徒歩15分と交通の便が良く、個室は7畳。しかも朝夕食付きでなんと月額4万7000円と格安だ。

 そのため、毎年定員を超える応募があるほどの人気で現在35人が入寮し満室だ。苦学生だった記者も2013年までの4年間この寮で暮らした。経済的に大変助けられるとともに、同郷の先輩後輩と寝食を共にしながら、人生のイロハを学んだ。

 緊急事態宣言が解除され、街中に徐々ににぎわいが戻ってきた6月中旬。都営地下鉄・千石駅を降り、歩いて寮に向かう途中、学生時代の記憶がほんのりよみがえってきた。

 せっかく上京したのに、うまく大学生活になじめない学生ばかりで、毎晩誰かの部屋に集まって彼女ができない愚痴をこぼし合ったなあ。この時期になると毎年風呂場に、手のひらより大きいウシガエルが現れて、新入生が悲鳴をあげていたっけ。そして、忘れることもできない11年3月11日。寮が倒壊するかと思うほど、大きく揺れて逃げだし、その日の晩は故郷の状況を伝えるテレビ中継を固唾(かたず)をのんで見守った。

 そんな思い出がつまった会津寮に7年ぶりに到着すると、古びた見た目は何一つ変わっていなかった。玄関のホワイトボードには、面倒で嫌いだった風呂の清掃当番がちゃんと書かれている。ただ一つだけ違うのは、私が住んでいたころよりも、ひっそりとしていることだ。「こんなに静かな寮だったかな」。そうと思っていると、迎えてくれた寮の管理をする寮長の…

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