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演劇 パルコ劇場「大地」 三谷流にあふれる演劇愛=評・濱田元子

 コロナ禍で灯の消えた劇場に3カ月ぶりに俳優の息吹と観客の喝采が帰ってきた。その感慨を見事にくすぐる三谷幸喜の新作だ。演出も。

 とある共産主義国家で、反政府と目された俳優たちが強制収容された。演じることを禁じられた理不尽な状況下の収容施設が舞台だ。

 ある時、芝居好きの指導員ホデク(栗原英雄)がシェークスピアの脚色物を提案。俳優が俳優を演じ、またその俳優が劇中劇を演じるという、二重三重の入れ子構造の中で、虚実の皮膜を生きる俳優たちのさがと業が渦巻き、観客を揺さぶる。おかしくも哀(かな)しく、時にシリアスに。ワンシチュエーションで人間の本質をあぶり出していくのは三谷の真骨頂だ。

 三谷ワールドを体現する、硬軟軽重、技と存在感のある俳優がそろう。便利使いされるチャペックを演じる大泉洋が屈折感をにじませて引っ張る。座長と呼ばれる舞台畑の名優バチェクの辻萬長の朗々たるセリフ回しが嘘(うそ)を真(まこと)に変える芸の力を見せる場面は圧巻だ。英雄ばかりを演じてきた映画スター・ブロツキーの山本耕史にはハンパないオーラ。反骨の塊の相島一之、ひょうひょうとしたパントマイムの浅野和之、物ま…

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