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余録

今は2万円台の日経平均株価が…

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 今は2万円台の日経平均株価が過去最も安い85円25銭をつけたのは、ちょうど70年前の1950年7月だった。連合国軍総司令部(GHQ)がインフレ抑制のために打ち出した超緊縮財政ドッジ・ラインで深刻な不況に陥っていた▲戦争中、国は軍事費を賄う戦時国債を大量に発行した。借金財政は敗戦で行き詰まり、経済が大混乱して、東京の物価は戦後4年で80倍になった。国民は猛烈なインフレに続き、ドッジ・ラインに伴う倒産や失業に苦しんだ。財政破綻のつけは重い▲国が今年度新たに発行する国債も90兆円と空前の規模だ。コロナ禍の下、安倍晋三首相が世界最大とアピールする経済対策の財源を丸ごと借金に頼った。首相は「コロナとの戦い」と繰り返しており、「戦時国債」と呼ぶ向きもある。日銀が国債を買い支えるのも戦争中と似通う▲生活を守る支出は惜しんではならない。感染第2波への備えも欠かせない。とはいえ国の借金は既に敗戦時並みの水準だ。危機だからといって野放図に増やすと危うい。それこそ不要不急の事業を減らし、財源を確保すべきだ▲だが対策の柱の中小企業向け持続化給付金は下請けに下請けを重ね、非効率の極みだ。コロナに便乗したとしか思えない緊急性の乏しい予算も多い。以前から大盤振る舞いしてきた安倍政権が無駄をなくそうと努めた形跡はない▲70年前の景気は、同時に始まった朝鮮戦争による特需という「神風」が吹いてどん底を脱した。今回は神風頼みにしてはなるまい。

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