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伊藤詩織さんへのデマやバッシング 荻上チキさんの70万件分析で見えた傾向

伊藤詩織さんに関する投稿の分析を担った評論家、ラジオパーソナリティーの荻上チキさん=東京都千代田区で2020年6月19日、幾島健太郎撮影

 自分に関する70万件もの書き込みがインターネット上に存在し、その中に多くのデマやバッシングが含まれていたとしたら、あなたはどう感じるだろうか。ジャーナリストの伊藤詩織さんが6月、ツイッター上に投稿されたイラストなどで名誉を傷つけられたとして漫画家のはすみとしこさんらを提訴した際、自身に言及する少なくとも70万件の書き込みを分析したことを明らかにした。大量の書き込みから一体何が見えてくるのか。分析を担った評論家の荻上チキさんに聞いた。【塩田彩/統合デジタル取材センター】

70万件の投稿をチームで確認

 「正面から向き合い闘うのがつらかった。そうすることにどれくらい意味があるかもわからず、見なければいいと自分に言い聞かせていたところがあった」。伊藤さんは6月8日の記者会見で、自分に向けられたネット上の誹謗(ひぼう)中傷について、こう語った。書き込んだ相手に法的措置をとるためには、まずは書き込まれた側が投稿を確認し、接続記録(アクセスログ)などの証拠をおさえる必要がある。自分を中傷する言葉を読む精神的負担は大きい。投稿数が多ければなおさらだ。そのため今回、荻上さんが投稿のログの収集や分析を請け負ったという。

 荻上さんによると、伊藤さん側から依頼があったのは今年2月。荻上さんはそれまで個人的な研究としてチームを組み、伊藤さんへのネット上の誹謗中傷について分析していたという。依頼を受けて改めて別のチームを組み、伊藤さんが性暴力被害を実名で告発した2017年までさかのぼって、投稿内容の把握や訴訟で証拠となり得るログなどの保存を行った。さらにそこから、内容や投稿回数、フォロワー数の多さなどを根拠に、法的措置の対象となり得る投稿者を伊藤さんの弁護団に報告したとい…

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塩田彩

2009年入社。前橋支局、東京本社生活報道部を経て19年5月より統合デジタル取材センター。障害福祉、ジェンダー、性暴力、差別問題などを取材。共著に「SNS暴力 なぜ人は匿名の刃をふるうのか」(毎日新聞出版)。「やまゆり園事件は終わったか~福祉を問う」(2020年貧困ジャーナリズム賞)取材班。

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