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激動の世界を読む

コロナ危機下の民主政 「抑圧の構造」を見据えよ=北海道大公共政策大学院長・遠藤乾

人種差別への抗議を表すため、「BLM」のスローガンなどが投影された南軍司令官リー将軍の銅像=米バージニア州リッチモンドで2020年6月18日、ロイター

 コロナ危機のなかで、アメリカが壊れ、壊しゆく。ながらく、世界の中心にあっただけあって、その影響は甚大である。

 周知のように、5月25日、アフリカ系アメリカ人、黒人男性ジョージ・フロイドさんが、白人警官による明らかに過剰な暴力によって亡くなった。それをきっかけに、アメリカ全土、ついで世界中に、「黒人の命は大切(BLM)」運動が広がった。これはおおむね平和的な抗議だったが、なかには、乗じて破壊行為に及ぶ者もおり、逆に黒人の更なる不審死やその隠蔽(いんぺい)が疑われる例も続出した。米社会の分断の深さを改めて見せつけたかたちだ。

 背景には、建国期や奴隷制以来の人種差別、法執行機関による構造的な抑圧・暴力など、根深い歴史社会的要因があるが、近年注目されているのは、いわゆる「白人ナショナリズム」(渡辺靖)である。これまで米国で主流を占めた白人たちのなかに、ヒスパニックなどの流入でその地位を脅かされ、経済的にも停滞・没落し、文化的な反動に走る者が増えている。白人至上主義がしばしば暴力を伴う分やっかいだ。

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