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記者の目

コロナ感染者有数、石川の観光 「訪日客」「域内」均衡を図れ=阿部弘賢(北陸総局)

観光客に人気のひがし茶屋街。コロナ感染が急拡大した4月には多くの店が一時休業し、人通りはまばらだった=金沢市東山で2020年4月12日、林哲平撮影

 新型コロナウイルスの感染拡大で、長距離の移動や人と人との交流が停滞を余儀なくされた。国を挙げてインバウンド(訪日外国人)客獲得に向けひた走っていた観光産業に急ブレーキがかかり、4、5月の訪日外国人はともに前年比99%減に。2015年の北陸新幹線の金沢延伸開業以降、観光客が急増していた石川県も大きな影響を受けた。人口当たりの感染者数が全国有数の多さになった県では、感染防止と経済発展を両立させる難しさが際立つ。観光客を受け入れるリスクや、外国人や県外客向けに比重を大きく移したことの弊害が顕在化した今、観光地としてのあり方を見直すべきではないか。

 「無症状の人は石川県にお越しいただければ」。石川県の谷本正憲知事は3月27日、「感染爆発の重大局面」だとして不要不急の外出自粛を要請されていた東京との往来について報道陣から問われ、こう答えた。既に政府の専門家会議は無症状者からの感染リスクを指摘していた。「今は旅行を呼びかけられる状態ではない」(観光政策に携わる県職員)といった戸惑いの声を本紙石川面やニュースサイトで報じると、多くの批判や不安の声が県に寄せられた。だが知事は「(金沢市の国特別名勝)兼六園を散策すればリフレッシュできる」と胸を張り、意図を問う私とのやりとりはかみ合わなかった。

 石川県では3月には感染者がほとんど出ず、下旬以降は県外から多くの観光客が訪れた。だが4月に入ると状況が一変。1週間に30~70人の感染者が確認され、感染経路の不明な市中感染が疑われる例が目立った。県のアドバイザーを務める金沢大の市村宏教授(ウイルス感染症制御学)は「無症状の観光客から2次感染が広がったのだろう」と分析する。県内の人口10万人当たりの感染者数は東京都に次ぐ多さとなり、政府が16日に…

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