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アラフィフ女優、コロナ自粛での挑戦 カナダ戯曲「NYOTAIMORI」を上演

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Ova9のメンバー=Ova9提供
Ova9のメンバー=Ova9提供

 ちょっと刺激的なタイトルは、実は原題のまま。アラウンド50の女優や演出家、翻訳家らで作る演劇ユニット「Ova9(オヴァキュウ)」が第2回公演として挑むのが、カナダ・ケベックの劇作家、サラ・ベルティオームの「NYOTAIMORI~ニョタイモリ~」だ。Ova9代表の松熊つる松(青年座)は「新型コロナ感染症の影響で、私たちはいやが応でもそれまでの生活、人生において立ち止まることを余儀なくされた。登場人物たちは、今流れているニュースにアクチュアルにつながる。期せずしてタイムリーな作品となった」と意義を語る。

働くとは? 人生とは?

 30代の新劇女優7人で作る演劇ユニット「On7(オンナナ)」に刺激を受けて、結成されたのがOva9。2019年4月の第1回公演「Necessary Targets」(イブ・エンスラー作)では、女性に対する戦時暴力の問題に斬り込んだ。今作は18年にモントリオールで初演された。メンバーの山上優が訳・演出を手がける。

 軸となるのは、将来性のある職業についてリポートするため、元縫製工場だったオフィスをインタビューのため訪れた、カナダのフリーランスの女性ジャーナリスト、モード(磯部莉菜子)。しかし、リポートに追われすぎて、プライベートもままならない。自分がやっている仕事が全部キャンセルになるような自然災害が起こればいいのにとまで考える。

 そんなモードと、日本の自動車工場の生産ラインで働くヒデアキ・コマツ(松熊つる松)、インドの下着製造工場で低賃金労働をしている女性プリヤ・パテル(辻しのぶ)らが、グローバルに張り巡らされたサプライチェーンのごとく、奇妙に絡み合う。格…

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