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何を頼りに生きればいいのか 姜尚中さん、コロナで悟った「今を解く鍵」

姜尚中さん=姜尚中研究室提供

 政治学者の姜尚中・東京大名誉教授(69)は、長野県軽井沢町で妻と2人で暮らしている。高原の風に吹かれながら、世界や社会を見つめている姜さんに、地方から見えるものについて聞いた。【聞き手・坂根真理】

 ――軽井沢に移住した理由は。

 ◆前々から軽井沢に関心がありました。生前に評論家の加藤周一さんと交流があり、彼は高校時代の夏を軽井沢で過ごしています。「一番の精神の置き場所だ」と著作に書いているんです。

 僕の年齢や今後の身の振り方をいろいろ考え、自分の「ついのすみか」を探し始めて、軽井沢にあるかを探しに来たんです。場所の空気というんでしょうか、(出身地の)熊本の阿蘇の空気に似ていると感じました。非常に爽やかで。

 それに、実は私の恩師の藤原保信先生が長野県安曇野市の出身。南安曇農業高を出て、工場で働きながら早稲田大で学ばれて。信州に「ついのすみか」を探しに来たのは、単なる偶然とは思えなくて。こちらでは、周りのことをあまり気にしなくても生きられますし、心が伸びやかになってきました。妻と一緒に、プランターにたくさん野菜を植えていますよ。

 ――新型コロナウイルスの感染拡大で、都市集中型から地方分散型の社会に注目が集まり、地方移住を検討している人も増えているようです。

 ◆これまで「当たり前」と思われていて、でも実際にはとてもいびつで、非常に偏った私たちの社会のトレンドが浮き彫りになりました。一つは、東京一極集中。政治、経済、社会、文化を含めて、あらゆるジャンルが一つの所に偏ってしまういびつな構造です。そして、一つのピラミッドの構造を作っていた。「都市的なるものがレベルが高くて、周辺の地域や地方は非常にレベルが低い」と住んでいる場所で人間の格付けが行われている。

 人間関係も…

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