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8県2909人が避難生活 熊本で10集落283人孤立 九州豪雨1週間

雨の中、ためた雨水で泥のついた食器を洗う女性。集落は道路が寸断され孤立が続いている=熊本県芦北町の白石地区で2020年7月11日午後2時9分、津村豊和撮影

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 停滞した梅雨前線による記録的豪雨で1級河川・球磨川が氾濫するなどして、熊本県南部を中心に甚大な被害が広がった九州豪雨は11日で発生から1週間になった。被害は九州・山口全域に及び、11日現在、8県で計2909人が避難生活を送っている。熊本県では道路の寸断などで10集落283人の孤立状態も続く。犠牲者は熊本など九州4県で65人、静岡、愛媛で各1人が確認されている。

 球磨川や支流の氾濫で浸水被害が広がった熊本県内では、人吉市や球磨村など23市町村で計2449人が避難している。

 避難所では新型コロナウイルスの感染を防ぐため、避難者同士の間隔を空けて定期的に検温するなど対策が取られている。しかし、換気のため窓を開け放した室内は空調が利きにくく、暑さが本格化する季節へ向けて熱中症対策などが課題になっている。

全壊した母方の祖母宅跡でがれきの中から写真などを探す片岡士さん(27)。94歳の祖母は1人暮らしだったが、片岡さんの母が被災直前の深夜に車で迎えに行き難を逃れた=熊本県球磨村で2020年7月11日午後6時4分、宮間俊樹撮影

 人吉市と34人が避難している山江村では11日、熊本県が仮設住宅の建設に着手した。8月半ばの入居を目指してまず人吉15戸、山江25戸を建設し、他の市町村でも用地が決まり次第、着工する。

 集落の孤立はピーク時、球磨村で全78集落がルートを断たれるなど深刻化。自衛隊は徒歩で物資を運びながら住民の安否を確認し、降り続く雨の合間にヘリなどで救出している。現在もほとんどの集落で電気や水道が途絶えている。芦北町白石地区では11日、自宅の浸水被害に遭った住民がためた雨水で泥のついた食器を洗う姿が見られた。

 熊本県は24時間体制で道路の復旧作業を続けているが、蒲島郁夫知事は11日、通行可能になるまでに長期間を要するケースもあるとの見通しを示した。集落に残ることを希望している住民もいるため「できれば避難所に来てほしいが、残りたい方とはコンタクトを取っていく」と述べた。

 被災地では浸水家屋の片付けなどで自治体の処理能力を上回る大量の災害ごみが出ており、生活再建へ向けた課題になっている。

 九州の犠牲者は熊本県津奈木町と長崎県対馬市で新たに発見され、熊本61人、福岡2人、大分、長崎各1人。津奈木町では11日、土砂崩れに巻き込まれて死亡した丸橋勇さん(85)方で1人の遺体が見つかった。妻ミチ子さん(83)と長男貴孝さん(58)が行方不明で身元を確認している。ミチ子さんのめいの林田千賀子さん(54)は「雨で捜索が進まないが早く3人を一緒にさせてあげたい」と話した。九州では熊本県6人、大分県5人、鹿児島県1人の行方が分かっていない。【城島勇人、林田奈々】

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