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藤原帰一の映画愛

グレース・オブ・ゴッド 告発の時 神父による性的虐待被害 サスペンス抑えて表現

 コンスピラシー・オブ・サイレンスという言葉があります。直訳すれば沈黙の陰謀、不正が行われていると知りながら見て見ぬふりをすることですね。

 カトリック教会の神父、それもひとりではなくたいへんな数の神父が児童に性的虐待を繰り返してきた。この事件は、まさにコンスピラシー・オブ・サイレンスと呼ぶべきでしょう。世界各地の神父がそのような行為を繰り返していたことを知りながら、教会は神父に処分を下すことはなく、配置転換などによってやり過ごしていたからです。そこから新たな性的虐待が生まれてしまいました。

 教会の陰に隠されたこの闇が広く知られるきっかけとなったのは、ボストン・グローブ紙の特別報道班スポットライトによる2002年の告発報道でした。アカデミー作品賞と脚本賞を受賞した「スポットライト 世紀のスクープ」でご存知(ぞんじ)の方も多いでしょう。同じような事件は世界各地でも起こっていた。今回ご紹介する「グレース・オブ・ゴッド」はフランスにおける性的虐待事件を、まるでドキュメンタリーのように再現し…

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